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打ち捨てられた知性の墓場

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非行少女の強姦経験率について

昭和53年から昭和55年にかけてI女子少年院*1に収容された14歳から20歳の少女200人に対して面接法により強姦経験の有無等を聞いたもの。当該調査の詳細は麦島文夫・坪内順子編『非行少女の心理』(有斐閣新書 1982)に記載されている。

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200人のうち約半数となる97人の女子在院者が強姦を経験しており、5人に1人は初交時に強姦の被害を受けている。また、S54年入院者に対する調査では76人のうち24人(31%)が妊娠中絶を経験している。

平成3年に法務省が実施した特別調査においても同様の結果が報告されており、9女子少年院在院者401人のうち、初めての性交経験が強姦であった者は13%に上り、5人に1人は妊娠中絶経験を有している。また、売春ないしその類似行為の経験者は全体の45%を占めている。

参考として、内閣府男女共同参画局が全国の20歳以上の成人を対象として3年毎に実施している「男女間における暴力に関する調査」によれば、「無理やりに性交された経験(女性)」は概ね7%前後で推移しており、20-30代では1割強となっている。男女間における暴力に関する調査 | 内閣府男女共同参画局

 

 

*1:記述と著者の経歴から恐らく愛光女子学園のこと。