学力調査
cruel.hatenablog.com で、この研究者たちは、就学年数とかじゃなくて、実際に能力テストをやってそれとの相関を見てみたらどうだろうか、というのをやった。それが以下の図。 正確に言うとこのグラフは相関ではなく偏回帰プロット(added-value plot)です…
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221014/k10013858211000.html 先日、全国学力・学習状況調査(以下単に「全国学力テスト」と呼ぶ)において、石川県で「行き過ぎた事前対策」が行われていたことがNHKで報じられた。これに対するブコメの反応は二分され…
※文字通りです。以前、Wikipediaの「学力低下」のページが酷いという記事を書きました。 問題点は既に修正したのですが、何が酷かったのかと言えば全く架空の調査結果が捏造されていたことです(そしてそれが学力低下の"証拠"とされていました)。詳細は上掲…
これまで、このブログでは「ゆとり教育による学力格差の拡大」という仮説に対して、折に触れてその検討を試みてきた。個人的には一区切りがついたのだが、何分各記事に分散しており統一性に欠ける。そこで、稿を改めて各検討の略述をここにまとめることにし…
Wikipedia 今日、何の気なしにWikipediaの「学力低下」の項を眺めていると、とんでもない記述が目に入ってきた(既に修正済み)。 苅谷他が行った学力調査では、89年と01年の同一問題との比較では、小学国語で78.9%→70.9%(-8.0%)、小学算数で80.6%→68.3%…
以前書いた「ゆとり教育とは何だったのか―俗説に対する批判的検討」という私的な論説に、補遺として付けていた「p値に関するASA声明(The ASA’s statement on p-values)」の拙訳と解説です。本文を参照する形で書かれているため、一部要領を得ない記述があ…
10年くらい前にどこかで話題になっていたような気がするんですが、確かなことは忘れました。ともかく、今回はこの論説を検討していこうと思います。思ったより大部になってしまったので、長すぎる、面倒臭い、という方はせめて「4. 学力の国際比較」だけでも…
「OECDのPISA調査によれば、日本は家庭的背景による学校間格差が参加60ヵ国の中で最も高い」 PISAから日本の学力格差をみる―家庭的背景・学習方略を中心に― 垂見裕子 准教授 (2012年6月当時) – 早稲田大学 高等研究所 猫も杓子も格差を語る時代でありなが…
7年前の話題だが「学力」の分布が必ずしも得点の分布と一致するとは限らないことを示す良い例なので取り上げる。 恐らくおじさんは次のような勘違いをしていたと思われる。仮に、ある集団の学力(あるテスト項目に対する正答確率)が正規分布しているとき、 …
川口説 事実、2002年に土曜日が休日になったことにより、SESによる中学3年生の学習時間と高校1年生の読解力の格差が拡大したと解釈できる研究結果がある(Kawaguchi 2016)https://a.co/bB6Kc3q 「ゆとり教育による格差拡大」を実証するものとして頻繁に…
素晴らしい本ですがより良い認識のための補足です。 川口説 事実、2002年に土曜日が休日になったことにより、SESによる中学3年生の学習時間と高校1年生の読解力の格差が拡大したと解釈できる研究結果がある(Kawaguchi 2016)https://a.co/bB6Kc3q 川口が…
PISAの結果まとめは以下 hajk334.hatenablog.jp TIMSSでは得点を等化する際に同時尺度調整法(concurrent caribration)を用いている。同時尺度調整法では異なる年度のデータを一まとめにして母数を推定するため、原理的に等化係数を計算する必要はない。PISA…
小、中学生“落ちこぼれ”深刻 日教組が実態調査 分数計算、特に弱い中1 小5書き取り、半分間違う 日教組(槙枝元文委員長)は十一日、昨年秋に小、中学生を対象にして行った「学力実態調査」(国語、算数・数学)の報告書をまとめ、発表した。それによると①…
前提 結果 読解力の低下 ゆとり教育との関連 PISA調査の設計 ※PISA2015・2018の読解力低下について取り急ぎメモ ※PISA2022の成績向上について取り急ぎメモ 前提 ①PISAでは各年度の調査ごとに重点的に調査される主要分野(main domain) が切り替わっている。経…