少なくとも20年以上前よりは増えている。以下は国土交通省が平成10年より3年毎に実施している『都市公園における遊具等の安全管理に関する調査』における公園遊具の設置状況の推移(H10~R1・都市公園)である。
(別表)都市公園等における遊戯施設等の設置状況(過去のデータとの比較)https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001487380.pdf
おわり。
もう少し詳しく説明すると、「近年の行き過ぎた安全主義によって公園の遊具が次々と撤去されている」という世間の認識とは裏腹に、明らかな減少傾向が確認できるのは「ゆりかご型ぶらんこ」「回転塔」という明確にその危険性が認識されている二つの遊具だけであり、それぞれH10~R1の間に9,791→2,200、3,933→1,457と顕著に減少している。
他方で他の遊具に関しては殆ど変化しておらず、子供人口の減少率以上に減った遊具は確認できない。また2000年代後半から高齢者向けの健康器具系の施設が増加したということもあり、結果として公園の遊具数は増加しているのである。
ところで、Googleの検索フォームに「公園 遊具 統計」と入力すると関連する検索キーワードとして以下の結果が得られた。
減少していると信じて疑わないその姿勢は立派である。試しに「公園 減少 データ」で検索すると、ボーネルンドという教育玩具会社が2017年に実施した調査がトップに表示された。調査の概要を説明すると、6~12歳の子供を長子に持つ全国の母親・父親 1,600 人に、自身が子どもの頃に遊んでいた「昔の公園」と、自身の子どもが現在遊んでいる「今の公園」について、アンケート調査を実施したものである。
アンケートの中には遊具数に関する設問も含まれており、実に3分の2もの回答者が「昔よりも遊具が減った」と回答している。この調査は日経新聞でも取り上げられていたので以下にその記事を紹介しておく。余談だが、少年刑法犯が5年連続で戦後最低を更新した2015年に実施された「少年非行に関する世論調査」で「少年による重大な事件が減った」と回答した人間は2.5%である。
ちなみに、「公園遊具 減少 グラフ」で検索すると、冒頭掲げた『都市公園における遊具等の安全管理に関する調査』の結果を紹介するサイトがトップページに表示された。(数年前に検索した時は0だったので)ネットなんて馬鹿しかいないと不貞腐れていたが中には真面目な人もいるものである。偉い。rutenzanmai.com