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ゆとり世代は自己実現の夢を見るか?

Yappie on Twitter: "今週の「OL進化論」読んでるが、改めてほんとうに貧しくなったなあ。 #Dモーニング https://t.co/OKOEBtBmW6"

ゆとり世代以降にとって「夢」は自己実現なので、結婚・出産・消費活動を経験することを夢としてどや顔で語られても、呆気にとられるだけなんだよな。「それで何か変われたの?」って

2020/10/19 14:20


ゆとり世代以降にとって「夢」は自己実現なので、結婚・出産・消費活動を経験することを夢としてどや顔で語られても、呆気にとられるだけなんだよな。「それで何か変われたの?」って - hinail のブックマーク / はてなブックマーク

 「ゆとり世代」なる存在が実在していると思っている皆さまはいい加減にネトウヨ並みの知能であることを自覚するかまともなデータを提示してくださいませ。

 

①学習指導基本調査

上の主張についてはベネッセが1997年より実施している『学習指導基本調査』の結果が参考になる。この調査では97(98)年調査と2007年調査の2点間で小中学校の教員の意識がどのように変化したのかを調べているのだが、結果は以下の通りである。

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調査の結果、「ゆとり教育」を挟んだ前後10年の間に、教員の教育観は(恐らく)世間一般が考えるところの「最近の教育」とは正反対の方向に変化していることが分かった。上記の設問は全て「個性―画一性」「自主性―強制」を軸としているのだが、その全ての設問で教員の教育観は「個性よりも画一性」を「自主性よりも強制」を重視する方向へ変化していたのである。

出来れば全ての設問の結果を確認してほしいのだが、それすら面倒だと思う方はせめて

「客観的な基準を使って、子どもを公平に評価すること」―「直感的であっても、子どもの個性を重視して評価すること」

「不得意な教科や領域の学力をつけさせること」―「得意な教科や領域の学力を伸ばすこと」

「子どもの持っている可能性が開花するのを、支援すること」―「一人前の大人になるために必要なことを教え、訓練すること」

の設問を確認してほしい。いずれも子供の個性や可能性について、15ポイント以上大きく変化している項目である。この調査結果は100回くらい紹介しているのだが未だに浸透する気配が無いのでこれからも紹介する予定である。

 

②日本人の国民性調査

また、統計数理研究所が1953年より実施している『日本人の国民性調査』では、むしろ近年の若年層において伝統的・保守的(とされる)価値観へ回帰している傾向が確認できる。たとえば、

#2.11b 可能性をためすか

[リスト]では、つぎの2つのうち、どちらがあなたの気持に近いですか?
1 仕事や遊びなどで自分の可能性をためすために、できるだけ多くの経験をしたい
2 わずらわしいことはなるべく避けて、平穏無事に暮らしたい
3 その他〔記入〕 4 D.K.

という設問では、1983年調査の20代の80%が"できるだけ多くの経験をしたい"を選択する一方、"平穏無事に暮らしたい"は19%に留まっている。対して、2013年調査では"できるだけ多くの経験をしたい"が68%まで減少している一方、"平穏無事に暮らしたい"は31%まで増加している。付言すると、50代以上ではこれと逆の傾向が生じており、結果として若年層と高年層の価値観の差が大きく縮小している。

ちなみに、国民性調査では個人主義に関連する全ての設問(2.1, 2.2b, 2.7, 2.11, 2.12, 5.1d, 7.5b)で20代の個人主義的回答が減少しており、他方で中高年層における個人主義の高まりが確認できる。中高年の自意識が肥大化していることが昨今の若者論流行の主因かもしれない。自己中心的な人間にとっては他人こそが自己中心的な人間に見えるのは道理だからである。やっぱりネトウヨと同じじゃないか(怒)

 

以下の記事も併せて読んでほしい。

hajk334.hatenablog.jp